月別アーカイブ: 2015年2月

脱力か自然か

武術や武道、スポーツだけなく他の分野でもよく『力を抜く』ということを言われます。実際には脱力しすぎのフニャフニャで用をなしていなかったり、その逆だったりですね…。いろんな場面に遭遇してしまいますが、長春八極拳では『力を抜く』とか『リラックス』という表現で指導されたことはありません。そういった場面で言われる言葉は『自然に』です。なんだ…同じだなと思われるかもしれませんね。

『ありのまま…、意識しない、無理に力まない』と理解してよいと思います。一人で行う套路(型)の練習だけでなく、相手と組んだりして技を掛ける、掛けられる状況下で身体に負担がかかっているのに『自然に』ですから、いわゆる通常のふにゃふにゃの脱力の意味ではないですね(笑)。しかも基礎のころから立身中正とか含胸抜背などを身体に染み込ませて六合を練習するなかで、更にですから。意味はかなり深いのです。なんか一般的な八極拳の剛イメージと異なりますね、まるで内家拳のようです。八極拳も内家拳も同じ武当派ですから似てるところがあっても当たり前な訳です。

呼吸

本格的に武術をする場合だけでなく、楽しみで健康のために練習にしても『呼吸』は大事ですね。呼吸法には一般的に良く知られている腹式呼吸、逆式呼吸だけでなく他武術のブリージングやダイエットのドローイング、ヨガの呼吸法、道教の武息、文息、調息、いろいろです。長春八極拳では呼吸は自然にという要求ですが、厳密には中、下丹田を意識して内側からの腹圧を維持しながらの腹式呼吸と言えるでしょう。これだけでエネルギーの消費量、代謝のアップ、血流の促進になるので、ちゃんとできなくても呼吸を意識して動作を行うのと呼吸を無視して動作を行うのでは効果に天と地の差がでます。早朝に練習してその日の新陳代謝を上げる、中国では毎朝公園で中国武術をする方が多いのですが、理に適っているということですね。

自言自語…独り言

以前、アメブロで書いていた内容はあまりにもマニア的だったので、今後はもう少し分かり易い内容にしたいと思っています。…が今回は「腎臓の膨張」についてです(笑)。李老師は主に対個人の練習時に『腎臓の締め』と言われてこの「腎臓の膨張」を指導されています。だから、今回このポイントを書くのは本来はいけないのかもしれません。しかし、下盤の功夫、気孔の養成には必須です。譚師爺はこのポイントは話されませんでした。しかし、譚師爺のお宅で写真を拝見してい時に霍慶雲公の横からのアングルの馬歩を見せて頂いたことがありました。背中の腰の腎臓部分が異様に盛り上がっていてまさに「膨張」…、その時見せてくれた譚師爺は笑顔でそれ以上はこの点について触れなかった覚えがあります。他の内家拳や他派でも「腎臓を引き上げる」とかで説明されていますし、知ったからと言っても体現できなければどうしようもないので書いても許されるでしょう。いくら自分で工夫しようが、欠けていればどうにうもならないポイントってありますね。六合がそうですし、今回の「腎臓の膨張」がそうですね。日本武道でも中国武術でもこういった点を知っている老師に出会わなければ学生が熱意があろうが才能がどうだろうが理解するチャンスすらないのですね。

補足します。「腎臓の膨張」とは言葉の通り、内臓の腎臓部位が膨張して見える現象です。実際には中、下丹田を意識しつつ横隔膜、腸腰筋、腹斜筋、腰方形筋、腹横筋、その他などを関連させて腹部の内側からの圧を上げて身体の運用に利用するものです。